DISEASES対象疾患

神経機能疾患


てんかん

実績(2003年からこれまで)
てんかん手術件数93例
小児5例
電極留置術23例
側頭葉てんかん42例
側頭葉外てんかん14例
脳形成異常19例
器質性病変16例
※髄膜腫、グレードII 以上のグリオーマ以外
大阪大学でのてんかん外科の特徴
  • 小児科、放射線科、精神科との協力での診療体制
  • 他施設との合同カンファレンス
  • 多角的な検査
    • 神経心理学的検査
    • 電気生理学的検査:脳波、脳磁図、長時間ビデオ脳波
    • 画像検査:MRI、核医学検査(統計学的解析)[図1]
    • 神経機能検査:脳磁図、ワダテスト
    • 頭蓋内電極による検査:詳細なてんかん焦点の同定、神経機能局在解析[図2]
  • ナビゲーションシステムを用いた安全で低侵襲な手術[図3]
[図1] 統計学的核医学画像解析。海馬、側頭葉での糖代謝の低下を明瞭に認める。
[図2] 硬膜下電極を用いたてんかん焦点と一次運動野の解析。丸印は電気刺激で誘発された運動を示す。
[図3] ナビゲーションシステムを用いたてんかん手術。画像 上にプローベの先端が示される。




不随意運動(パーキンソン病)ふずいいうんどう(ぱーきんそんびょう)

パーキンソン病とは
振戦(ふるえ)、筋強剛、無動、姿勢反射障害を主症状とします。原因不明の病気ですが、脳内のドーパミンという物質が減少してしまう病気です。よってドーパミンまたは類似薬を投与することで症状の改善がみられます。ロンドンのパーキンソン先生が19世紀初頭にみつけた病気です。
一般的な治療
投薬のガイドラインにそって、薬での治療が行われますが、病気の進行を止めることはできません。病気の進行に伴い、薬が多くなり、徐々に効き目がなくなり、副作用が出てきます。そうすると外科治療の適応となります。外科治療としては脳深部の破壊術と電気刺激の2つがありますが、最近は後者が優勢です。外科治療は症状の改善を目的とするもので、病気の進行を止めることはできません。
当科での治療
薬での治療に満足が出来なくなった患者さんに、症状に応じて脳深部の破壊術、電気刺激療法を行っています[日本定位・機能神経外科学会技術認定施設(No.09002)]。また反復経頭蓋磁気刺激の臨床試験を行っており、中には症状がとても改善した方もおられます。お気軽にお問い合わせください。




ジストニア(痙性斜頚など)じすとにあ(けいせいしゃけいなど)

ジストニア、痙性斜頚とは
不随意運動症に分類される病気です。ジストニアとは躯幹筋や四肢の筋の異常運動の一種で、特に姿勢の異常が強く見られます。遺伝性のものと、発症の原因がある症候性に分けられます。また症状により、全身性と部分性に分類されます。痙性斜頚は頸部ジストニアともいわれますが、頸部の筋の緊張により頭がいつも一定の方向を向いたり、頸の運動に制限があったり、頸の不随意運動を主症状とする病気です。

一般的な治療
これらの疾患には、薬物治療、リハビリテーションなどに加え、特に痙性斜頚には精神療法なども 行われてきました。
当科での治療
痙性斜頚は症状によりボツリヌス毒素治療を行います。その際、筋電図を測定しながら、目的の筋に選択的に注射を施行します。ジストニアには症例により、深部脳刺激療法を行います。この際も、画像ガイドおよび神経生理学的な方法により、より効果的で安全な手術をめざしています。




顔面けいれんがんめんけいれん

顔面けいれんとは
片側の顔面の筋が自分の意思とは関係なく収縮を繰り返す病気です。典型例では目の周囲の筋から始まるり、次第に口の周囲に広がります。一般的には中年以降に見られる病気です。ひどくなると、目が開けられなくなり日常生活に支障をきたします。顔面神経が脳から分枝する部分で血管がこれを圧迫することが原因です。

一般的な治療
耳の後から手術を行い、血管の圧迫を除去する手術(微小血管減圧術)が有効です。
当科での治療
最近、ボツリヌス毒素の注射がこの病気の治療に用いられています。当院ではボツリヌス毒素の治療と、より有効性の高い微小血管減圧術を患者さんと相談しながら選択しています。




難治性疼痛(神経障害性疼痛)なんちせいとうつう(しんけいしょうがいせいとうつう)

神経障害性疼痛とは
知覚を末梢から脳まで伝達する経路に障害がおこり、痛みが生じている状態です。
(脳卒中後疼痛、脊髄損傷後疼痛、引き抜き損傷後疼痛、幻肢痛、脊椎術後に残存する脊髄症や神経根症、末梢神経障害による疼痛など)
一般的な治療
まずは、薬物治療が診療ガイドラインに基づいて行われますが、効果が不十分であることもあります。
その他、神経ブロックや心理療法、運動療法、集学的治療などがあります。
当科での治療
反復経頭蓋磁気刺激などの非侵襲脳刺激療法の臨床試験を行っています。
患者さんの病状に応じて、脊髄刺激療法や脊髄後根進入部破壊術などを提案しています。場合によっては、他の診療科や診療グループと連携して治療を進めます。




痙縮けいしゅく

痙縮とは
脳卒中や脳・脊髄の外傷後に生じる四肢の麻痺です。うまく力が入らないけれども筋肉が緊張している状態です。よくみられる、足関節がぴくぴく動く症状や、歩いていると肘が曲がってくるなどは痙縮の症状に含まれます。
一般的な治療
一般的にはあまり外科的治療の対象になっていません。リハビリテーションや筋弛緩薬の投与が行われます。
当科での治療
詳細な運動機能の解析や電気生理学的な検査などを行います。その結果に応じ、症状の改善が期待される場合は、ボツリヌス療法やバクロフェン髄注療法(ITB療法)、末梢神経の手術などを提案させていただきます。


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