マイクロアレイ解析システム

紹介

マイクロアレイ解析を行うためにハイブリダイゼーションから洗浄・染色、スキャンに必要な機器
を統合したカートリッジアレイ専用のシステムです。
マイクロアレイは、ガラス基板上に並べられた数十~数百万のDNAプローブにより、サンプルの網羅的
な解析が可能です。
Affymetrix(現Thermo Fisher Scientific)のマイクロアレイは、GeneChipのブランド名で知られて
おり、1色法(1サンプル1アレイで発現量を測定し、アレイ間補正を行い解析)を採用しています。
(1)ターゲットに対し複数のプローブを用いて検出しているため、精度が極めて高い。
(2)アレイ上に各プローブを分散配置させることでリスクを回避。
という特長があります。

詳細

機器名(英名)

Microarray System for array cartridges

規格・型式

GeneChip Scanner 3000 7G System

メーカー名

Affymetrix

設置場所

D91-13 [ 測定室2 ]

主担当者

丹羽 [ 内線:3990 ]

副担当者

寺尾 [ 内線:3890 ]

医学科外利用

利用可

学外利用

利用不可

有償/無償

無償

この機器について

システムは以下の装置で構成される。
●ハイブリダイゼーション装置:GeneChip Hybridization Oven 645(2019年10月1日設置)
●自動洗浄・染色装置:GeneChip Fluidics Station 450
●スキャナー:GeneChip Scanner 3000 7G
●システム制御用ワークステーション:DELL PRECISION 490 (OS:Windows XP)

□マイクロアレイの種類
●遺伝子発現解析用アレイ:RNA転写産物の発現を解析
 スプライシングバリアントやlncRNAの解析が可能なClariom Dアレイ、遺伝子発現解析に特化した
 Clariom Sアレイ、3'IVTアレイ、miRNAアレイなどヒトを含めた様々な生物種に対応
●ジェノタイピング用アレイ:ゲノムDNAのSNP解析
 Human SNP 6.0アレイ、薬物代謝マーカーを搭載したDMET
●コピー数多型解析・染色体構造異常検出用アレイ:全ゲノムに渡るコピー数多型を解析
 血液がんや先天性異常の研究用のCytoScan、固形がん用のOncoScan

2016年までの最新の情報を基にして設計され、高密度にプローブを配置した次世代型マイクロ
アレイ※の使用が可能です。
マイクロアレイは、原理的に低発現遺伝子の解析が再現性良く行えることや、無料の解析ソフトに
より数時間以内に誰でも簡単にデータ処理ができるなどといった利点が再注目されており、RNA-Seq
と補完的に利用する研究者が増えています。
とくに既知の遺伝子の発現解析、エクソンレベルの解析(選択的スプライシングなど)、発現量の
低い遺伝子の解析(lncRNAなど)に適しています。

※Clariomアレイ(ヒト、マウス、ラット)
用途に合わせて以下の2種類から選択
1. Clariom D Array
○トランスクリプトームレベルの発現解析アレイ
○600万を超えるプローブを搭載
○遺伝子発現だけでなく、選択的スプライシングやlncRNAの検出が可能
2. Clariom S Array
○遺伝子レベルの発現解析アレイ
○遺伝子発現解析に特化(約20万プローブ)することで低価格を実現
○アノテーション済みの代表的な2万以上の遺伝子が解析可能

□実験の流れ
◇マイクロアレイの選択◇
研究の目的に合ったカートリッジアレイ、試薬キット、洗浄・染色用試薬を購入する。
    ↓
◇サンプル調製◇
Total RNA※を調製し、アレイに対応した試薬キットのマニュアル通りにTotal RNAからハイブリダイゼーションカクテルを作製する。
    ↓
◇システムを用いたハイブリダイゼーション、洗浄・染色、スキャン◇
ハイブリダイゼーションカクテルをカートリッジアレイに注入し、ハイブリダイゼーション装置で
ハイブリさせた後、自動洗浄・染色装置で洗浄・染色を行い、スキャナーでアレイ面をスキャンし、
画像を取得する。
    ↓
◇データ解析◇
Thermo Fisher ScientificのHPから無料でダウンロードできるソフトウェアTranscriptome Analysis Console(TAC)などを使用してデータ解析をする。

遺伝子発現解析用アレイであれば通常用意したTotal RNAからスタートして3日目にデータ解析が
可能です。

※Total RNAは、OD260/230= <2.0、OD260/280=1.7~2.1、RIN >6を推奨。サンプル量はアレイに
 よって異なる。

□TACソフトウェアによる発現解析例
○Scatter plot
 サンプルを2群間で比較し、シグナルの有意な変化をプロットにより可視化。
○Hierarchical clustering
 発現変動のあった遺伝子群をその発現量に応じてグループ分けし、ヒートマップを描画。
○Wikipathway
 Wikipathwayを用いてパスウェイ解析し、発現変動遺伝子が多く含まれるパスウェイを抽出、描画。
○Alternative splicing
 選択的スプライシングを受けたエクソンの可視化により転写産物アイソフォームを特定。

なお、カートリッジアレイ、必要な試薬、解析ソフト等は各自でご用意ください。
DNA、RNA精製に必要なMagnetic Stand-96は、共同研の貸出し品で用意しています。
目的に合ったアレイの選択やサンプル調製、データ解析など学術面はメーカーが、機器の操作は
共同研がサポートします。
初めて利用を検討されている方はまずは担当者までお問い合わせください。

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